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直島、静かな光のなかで

建築

直島、静かな光のなかで

直島は、瀬戸内海に浮かぶ小さな島である。京都から電車と船を乗りついで三時間。ここはこの三十年で、現代美術と建築が世界でもっとも一貫した表現を持つ場所のひとつへと、静かに変わっていった。それでも、ここはいまも漁村だ。防波堤に魚が干され、夕方六時に閉まる小さな雑貨屋がひとつ、ある。

安藤忠雄のコンクリートの美術館は、丘の斜面に半ば埋まっている。その内側で、ジェームズ・タレルの光の作品は静かに観る者を待っている——眼が慣れるまでに十五分、ときには二十分が必要だ。美術館でありホテルでもあるベネッセハウスは、滞在することが鑑賞の続きとして感じられる、まれな場所である。

日帰り客が去ったあとに

船は六時で止まる。七時には日帰りの観光客はみな去っている。残っているのは、もしあなたが島に泊まっているなら——海の音が大きく聞こえるほどの完全な静寂である。港まで歩く。漁師たちはまだ網を繕っている。気づくはずだ、あの作品たちは、いつもこの光を借りていたのだと。

2026年5月29日 · 建築